日曜劇場『この世界の片隅に』を全力で肯定していきたい。
制作が発表された時点から賛否両論、阿鼻叫喚だった日曜劇場『この世界の片隅に』。
2016年公開のアニメ映画が本当に好評だったゆえに、「原作レイプ確実」「のん主演以外はありえない」「アニメ版以上の映像化は不可能」なんて散々な言われようで。
わたしは先月、原作マンガと映画のBDを人に借りて見たんですが。。。返す前日にあわててマンガ→映画とバーーーーっと見たせいなのか、正直なところ「これがそんなに好評だったのか…」というのが感想でした。いや、面白くはあったんですけど。
TEDですら号泣した自分がピクリとも泣けず、「うーん、ぶっちゃけ君の名はのほうが良いなあ」なんて思ってしまい。でも考察サイトとかたくさん見てるうちに「なるほど…自分がサーッと流していた部分に、めちゃくちゃ大切なことが書かれていたんだなあ」と気づくという遅さ。
そんなアニメ良かったなら、確かにドラマは蛇足なのかなあ…? いやーでも久石譲だし!岡田惠和だし!松坂桃李や二階堂ふみまで出るし! これをスルーすることはできないと、とりあえず初回は見てみようと決めていました。
そんな矢先に出会ったこちらの記事↓
プロデューサー・佐野亜裕美さんのインタビュー。まだ30代でカルテットと99.9を手がけた人!すごい!
全部の疑問が解消できたわけではないけど、でもこんな人が手がけたなら、巷で叩かれてた現代パートも意外と良いんじゃないの?なんて思えちゃいました。
というか、実写化というだけで条件反射的にあれこれ叩く風潮はちょっと好きじゃない。これだけエンタメ産業が盛り上がってる日本だったら、良い作品を実写化しようという話が出てくることはまあ自然なことで、もちろん「おい!!!!」と思う企画もあるんだけれど、でもそこを何でも拒否しているのも良くないなあと。
そのうえで「これは実写化だとこういうふうにしたほうが良いよねえ」という改変が生じるのもまた自然なことなので、「原作は原作。アニメはアニメ。舞台は舞台。映像は映像」とそれぞれならではの魅力を楽しんでいきたいな、というのが最近の思うところ。
ハガレンもエドの年齢が変わってるのが最初はショックだったけど、「意外と良かった」という声も聞くし(まだ見てない)、そういうところに固執しすぎないほうが、素直に作品を楽しめて人生お得なんだろうな。よし、わたしも今後はそれでいこう。
…というふうに思いながら見た第1回。
まじで朝ドラ。
インタビューで「夜の朝ドラ」を目指しているというお話があったけど、まじで朝ドラ。最近の朝ドラよりよっぽど朝ドラ。何度も「いま何時だっけ?」って気分になった。
何だかのんびりした会話、ヒロイン以外の人も「生きてる!」って感じられる描き方、うまく言葉で説明できないけど、そういう朝ドラ感が随所にありました。
そして久石譲の音楽!!!!これだけで10倍増し。ありがとうしか出てこない…。
松本穂香ちゃんもいいじゃないですか!とぼけた感じにイヤミがなくて、とってもかわいい。でも合間にauのCMを流すのはやめろ。
松坂桃李は本当に何でもできるなあー。最初は朴訥とした感じを出してくるけど、最後のシーン…
「あんたと一緒に生きていたいんじゃ…」
良き。
村上虹郎くんもやっぱり最高。この人が出てるだけで、画面に目が吸い寄せられる。尾野真千子さんの小姑感もパーフェクトで(さらに増す朝ドラ感)、仙道敦子さんはめちゃくちゃ綺麗…。鬼ぃちゃん出征のシーンの涙にもらい泣きしました。
そして子役の新井美羽ちゃん!!!!めちゃくちゃ可愛いな!!!!!!
アニメや原作を繰り返し見た人には説明過多な部分もあるんだろうけど、自分にはとても心地よいテンポ感で。とてもほっこりした気分で見られたというのが初回の感想です。
現代パート、わたしはそこまで気にならなかったけど、まあまだ1話だからなあ。今後の展開を見ないことには何とも。
でも、現代要素なんて入れたら批判されるというのはきっと制作側も十二分に承知しているはずで、しかも今回はカルテットや逃げ恥のスタッフが関わってるのに、そんな明らかな見えてる地雷を踏みに行くかな? きっとこのパートも素敵に仕上げてくれるんじゃないかな? という半ば盲目的な信頼があります。
まあアニメ映画だってリンさんのくだりをカットしたけど、それが気にならないくらいのクオリティなどから絶賛されているんだし、今の段階からドラマ版はダメって決めつけることはできない…んじゃないかな…?
せっかく注目度が高いんだから、見る人がどんどん(良い意味で)手のひらを返していくような作品になるといいなあ! 自分の中での評価がひっくり返る瞬間って、世界の色が違って見えるような、そういうカタルシスに似た快感がありますよね。
わたしはそういうのが大好きなので、今回の作品にもそこを期待!
ということで第2回が待ち遠しいです! 来週までに、もう一回コミックスをしっかり読み直しておきたいなあー。
【第1話放送まであと1時間!!】
— 【公式】日曜劇場『この世界の片隅に』7月15日スタート!! (@konoseka_tbs) 2018年7月15日
大人すずと子どもすずの2ショットをお届けします。
第1話放送までいよいよあと1時間!
懸命に生きたすずの成長の物語をぜひご覧ください。#この世界の片隅に #tbs #松本穂香 #新井美羽 pic.twitter.com/mDJAORfdoH
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